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アート ハミングバード

花のまわりを飛ぶハミングバードのように、アートのまわりを飛び回ります。

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居心地のよい住まいをつくった6人:「モダンデザインが結ぶ暮らしの夢」展

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展示台、展示版が木製なので会場の温かな雰囲気がテーマにぴったりでした。日本の風土を考慮したモダンデザインに居心地よい空間を感じました。リビングショウルームがあるパナソニック汐留ビルらしい展示です。

ポスターの中央はひとつのオブジェに見えましたが、大きさがかなり違うふたつの作品でした。上はイサム・ノグチ《あかり335(BB3スタンド)》(1952年頃、飛騨・世界生活センター)高さ176.5センチ、長さ77センチ、下はブルーノ・タウト《置時計》(1935年、岩波書店[早稲田大学図書館寄贈])高さ18センチ、時計盤は18.3センチで中央が盛り上がっています。置時計はスタンドの中央の赤い部分くらいの大きさでした。

展示は、戦前の1930年代から戦後の1960年代につくられた、工芸品、家具、建築の図面、模型、写真など作品と資料約160点。どこかで見た家具、すわったことがある椅子もありました。実際に販売され、使われているものも多いと思います。やはり木製のベンチがひとつありましたが、座り心地を試せる椅子も置いてほしいところです。

全体を5章に分け、関わりをもった6人の仕事を紹介しています。合理的で機能的でありながら、あたたかさ、居心地のよさを感じる暮らしの空間をつくった人たちです。ビデオで紹介されるタウトやレーモンドが暮らした日本での住まいは光や風が通り抜けて自然のなかにいるようでした。

【第 1 章 ブルーノ・タウトと井上房一郎たち 「ミラテス」を中心に】
ドイツから亡命した建築家ブルーノ・タウト(1880-1938)は、1933年に日本政府から工芸指導所顧問に招かれ、剣持勇を所員として指導しました。

【第 2 章 アントニン&ノエミ・レーモンド】
建築家アントニン・レーモンド(1888-1976)とインテリア・デザイナーのノエミ(1889-1980)夫妻は1919年に帝国ホテル建設のために来日。実業家・井上房一郎(1898-1993)から高崎に迎えられ、タウト・井上印の工芸品を販売します。1921年開設の株式会社レーモンド設計事務所は現在も続いています。アントニンが楽器や絵画を描く一面も知りました。

【第 3 章 剣持勇の「ジャパニーズ・モダン」】
剣持勇(1921-1971)は勤務先の商工省工芸指導所顧問タウトから家具デザインの原点を学び、1955年にデザイナーとして独立しました。

【第 4 章 ジョージ・ナカシマと讃岐民具連】
ジョージ・ナカシマ(1905-90)は日系二世アメリカ人、1934年から5年間、レーモンド建築事務所に勤め、のちに家具作りに転向、1964年から高松「讃岐民具連」に参加しました。

【第 5 章 イサム・ノグチの「萬來舎」とあかり】
イサム・ノグチ(1904-1988)は1950年に剣持勇を訪ね、所内で家具や彫刻を制作。 父・米次郎が教鞭をとった慶應義塾大学の(新)萬來舎でインテリア、庭園デザインと野外彫刻を担当。

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撮影可能エリアは、イサム・ノグチの「あかりシリーズ」。同シリーズの撮影は丹下健三の自宅で行われ、モデルは丹下の幼い娘が着物を着て務めました。その写真が、この右側にあります。畳の中央手前に置かれた、特別展示《無題》(1964年頃、個人蔵)の花器のようなオブジェはノグチから丹下へのお礼でした。こんな風に親しかったふたりのエピソードが新鮮でした。

実際に訪ねた高松の「ジョージ・ナカシマ記念館」では喫茶室の梁にイサム・ノグチ、剣持勇のサインがありました。慶応大学のノグチの萬來舎を見学、洗練されたモダン、くつろげるデザインでした。

「モダンデザインが結ぶ暮らしの夢」展
2020年1月11日(土)~3月22日(日)
パナソニック汐留美術館 https://panasonic.co.jp/ls/museum/

参照:高松市「ジョージ ナカシマ記念館」で木工家具のぬくもりに会う 
https://www.travel.co.jp/guide/article/33792/
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アンドリュー・ワイエス展:2019東京、2020新潟

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昨年2019年の春に東京でアンドリュー・ワイエス(1917~2009年)展を見ました。新潟市美術館で2020年1月19日(日)まで開かれていると知り、ブログを書きました。
ワイエスの展覧会は、何度も見ているのに、初めて見たような新鮮さがあり、細かいタッチで描かれた草の葉までも物語の一場面のように感じてしまいます。

東京と新潟双方のチラシには同じ作品、雪景色の《オルソンの家》(1969年 紙・水彩)が使われています。
ワ イ エ スは アメリカのリアリズム絵画の巨匠で、生 ま れ 故 郷ペンシルヴェニア 州 で暮らし、夏は毎年メイン州の避暑地に滞在して、1939年から30年にわたってオルソン家とそこに暮らす姉弟と室内や日用品、建物自体を執拗に詳細に描きました。この建物は、2011年にアメリカ合衆国国定歴史建造物になっています。

新潟市美術館では、「画家が 30 年間見つめ続けた、アメリカのひとつの家の物語を辿る展覧会として」、丸 沼 芸 術 の 森 所蔵 作 品 か ら 厳 選 し た 120 点が展示され、見応えがありそうです。お近くのかたは是非おでかけください。

【アンドリュー・ワイエス展 オルソン・ハウスの物語】
2019年11月2日~2020年1月19日 新潟市美術館 http://www.ncam.jp

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左:《クリスティーナの世界》習作 1948年 水彩・ドライブラッシュ、紙

東京・四谷の美術愛住館では開館1周年記念の展覧会で新潟と同じく丸沼芸術の森の特別協力で40点が展示されました。2階建ての小さな美術館ですが、トークにはおおぜいの方がお越しでした。ワイエスの代表作の一つ《クリスティーナの世界》(1948年)の制作過程が分かる習作群、オルソン・ハウスの模型や映像資料もありました。

「美術愛住館(びじゅつあいずみかん)」は2018年3月、東京・新宿区愛住町に開館。作家で経済評論家の堺屋太一と夫人の洋画家の池口史子(ちかこ)の居所であり仕事場でもあった建物を全面改装したものです。

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【美術愛住館一周年記念 アンドリュー・ワイエス展】
2019年3月16日(土)~2019年5月19日(日)
【蘇る日々 静かに時は流れ 小杉小二郎展】
2020年1月30日(木)~4月12日(日)※但し、2/11・24は開館
美術愛住館 東京都新宿区愛住町2-5 http://aizumikan.com/#

「丸沼芸術の森」は昨年2019年に35周年を迎えました。1980年代前半、須崎勝茂代表が若いアーティストの支援のために設立し、勉強のために多くの美術品を収集しました。ワイエスの作品は素描238点、水彩238点、多くはテンペラやドライブラッシュの習作と位置づけられますが、これほど多くのワイエスコレクションは他に例を見ないと言われています。

【丸沼芸術の森】 埼玉県朝霞市上内間木 http://marunuma-artpark.co.jp/
常設展示はありません。展覧会はHPでご確認ください。

Web検索をしてみると、日本でのワイエス展は、1974年東京国立近代美術館、1988年世田谷美術館、1995年と2008年にBunkamuraザミュージアムなどで開催されています。世田谷美術館とBunkamuraで見たように思います。

手元に朝日新聞の2014年10月23日(水)記事がありました。「『抽象画家』ワイエス再評価 米で企画展」、アメリカ総支局長・山脇岳志さん執筆の記事です。同ギャラリー所蔵の《海からの風》(1947年)を中心に「丸森芸術の森」所蔵の習作を含む全60点、窓ばかりをモチーフにした作品を展示。米英絵画部門のアンダーソンさんは、ワイエス自身が「自分は抽象画家だ」と話し、「《海からの風》も実際に見た風景を写生したわけではなく、幾何学的に再構成されていたことが、素描からの変化でわかる」「最近はモダニズムの定義そのものが広がってきている」と。

はじめにワイエスを「アメリカのリアリズム絵画の巨匠」と紹介しましたが、抽象画家としても注目されています。クロード・モネが印象派を抽象につないだ画家とする見方もあり、画家の位置づけが画家の死後にも研究され、変化してきています。

《海からの風》は下記HPで見ることができます。
レースのカーテンが柔らかい風に押されて室内に広がる情景です。

Andrew Wyeth: Looking Out, Looking In
May 4 – November 30, 2014
The National Gallery of Art,Washington,DC
https://www.nga.gov/exhibitions/2014/andrew-wyeth.html

ウィーンの至宝、600年にわたるコレクション:ハプスブルグ展 

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ハプスブルグ家は13世紀後半から勢力を拡大し、神聖ローマ帝国、オーストリア、スペインなどヨーロッパに広大な帝国を築き、第一次世界大戦後まで続きました。この展覧会では、オーストリアと日本の国交樹立150周年を記念して、絵画、版画、工芸品、タペストリー、武具など100点を5つの章に分け時代を追って展示しています。
展示作品の多くを所蔵するウィーン美術史美術館所は、1891年にフランツ・ヨーゼフ1世が歴代皇帝のコレクションを展示するために建設し、古代ギリシア・ローマから18世紀末までの美術作品が集められています。

写真は展示室の入口ロビー、左に神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の看板が、展示室に入ると油彩の同肖像画が出迎えてくれます。マクシミリアン1世は政略結婚で領土を拡大し、ハプスブルク家の基礎を築いた人物です。

展示室には高さ幅4メートルのタピストリーが2枚、実際に着ていた甲冑、ブロンズの彫像、椰子や貝を使った水差しなど、絵画では、クラーナハ、デューラー、ベラスケス、ヤン・ブリューゲル(父)などの名作も揃っています。
そのなかで気になった黄金の羊、皇女マルガリータを紹介します。

●金毛羊騎士団のペンダント
金毛羊騎士団のペンダントが9人の君主の肖像画に誇らしげに描かれています。ペンダントは黄金の羊型で、羊は腹部を吊されてぐったりしたポーズをしています。金毛羊騎士団は1430年にマクシミリアン1世の祖父ブルゴーニュ公フィリップがキリスト教の護持と騎士道精神の高揚のために設立し、ハプスブルグ家の神権的選良意識を表わしたものです

作品タイトルを並べてみました。[ ]内にカタログ作品番号、( )内は生没年。
[1]ローマ王としてのマクシミリアン1世(1459~1519)
[4]フィリップ端麗候(1478~1506)の肖像
[16]神聖ローマ皇帝ルドルフ2世(1552~1612)の肖像
[45]スペイン国王フェリペ4世(1605~1665)の肖像
[51]オーストリア大公フェルディナント・カール(1628~1662)の肖像
[81]神聖ローマ皇帝カール6世(1685~1740)の肖像
[86]マルスの彫像を伴う神聖ローマ皇帝ヨーゼフ2世(1741~1790)の肖像
[93]7歳のオーストロア大公フランツ(1768~1835)
[96]オーストリア=ハンガリー二重帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世(1830~1916)の肖像 

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●青いドレスのマルガリータ・テレサ
ポスターやチラシに載ったマルガリータ・テレサは8歳、婚約者に成長を伝えるためにベラスケスが描いた傑作です。きりりとした目、口元、まっすぐに立つ姿勢が大人びて見え、青いドレスが印象的です。左手に下げた大きな毛皮のマフは手を小さく見せ、8歳の少女を思い出させてくれます。後ろの棚には時計、金のライオンの置物があり、静かで落ち着いたこの部屋のたたずまいを表しています。
写真はライトアップされた西洋美術館の塀に掲げた看板です。実物の肖像画は縦126センチ・横106センチ。
[36]ディエゴ・ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》1659年 ウィーン美術史美術館、絵画館

同じ展示室の向かいに晩餐会の絵があり、U字型のテーブルの左上にマルガリータ・テレサが夫レオポルド1世と並んで座っています。テーブルの皿にはチューリップのような花、中央にシャンデリア、壁には火を灯した蝋燭が並んでいます。仮装パーティなので、参列者がさまざまな国の服装をしているのも注目したいところです。マルガリータ・テレサは15歳で嫁ぎ、4人目の子どもを産んでまもなく、21歳でなくなりました。(展覧会のホームページには子どもは6人、カタログでは4人?)

[49]ヤン・トマス《神聖ローマ皇帝レオポルド1世(1640~1705)と皇妃マルガリータ・テレサ(1651~1673)の宮中晩餐会》1666年 ウィーン美術史美術館、絵画館

その隣の女性肖像画はマルガリータのあとにレオポルド1世に嫁いだオーストリア大公女クラウディアです。マルガリータ・テレサより2歳年下の彼女も22歳で早逝しました。黒髪で憂いのある瞳、薄い布の緑色のドレス姿のクラウディアを真珠のイヤリング、ネックレス、腕輪が引き立ててTいます。
描いたカルロ・ドルチ(1616~1686)はフィレンツィエから肖像画を描くためにインスブルックに呼ばれました。ドルチは常設展の《悲しみの聖母》(1655年頃)の作者で、青いベールの美しいマリアを描いています。残念ながら、この作品は現在常設展に展示されていません。ドルチは敬虔な宗教画家と思っていたので肖像画を初めて見て驚きました。
最後の展示室にはドルチの《聖母子》(1660~70年頃、ウィーン美術史美術館、絵画館)があります。《悲しみの聖母》に似た下向で優しい眼差をしています。

[50]カルロ・ドルチ《オーストリア大公女クラウディア・フェリッタス(1653~1676)》1672年 ウィーン美術史美術館、絵画館

参照 当ブログ:2013年4月17日 静かな祈りが伝わる:カルロ・ドルチ《悲しみの聖母》
http://hummingbird331.blog.fc2.com/blog-entry-24.html

【日本・オーストリア友好150周年記念 ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史】
2019年10月19日(土)~2020年1月26日(日) 国立西洋美術館
展覧会特設サイト https://habsburg2019.jp/
西洋美術館  https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html
ウィーン美術史美術館公式サイト ドイツ語・英語 https://www.khm.at/

日本の抽象画家の先駆者・坂田一男の全貌を知る:坂田一男 捲土重来展

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この展覧会で坂田一男(1889・明治21-1956・昭和31年)の名前を初めて知り、作品を見ました。坂田は日本の抽象画家の先駆者として高く評価されていますが、岡山以外で大きく紹介されることはほとんどなかったそうです。この展覧会は造形作家の岡﨑乾二郎・監修で〈現在の画家としての〉坂田一男の全貌を紹介する初めてのものです。

ピカソのようなキュビスム的な絵画作品が多く、丸みを帯びたレジェ風の絵画もありました。ポスターの作品《静物Ⅱ》(1934年 大原美術館)は建築家ル・コルビジュエのように感じ、今年2019年に西洋美術館で「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ」展を見たことを思い出しました。

作品リストを見ると坂田ひとりの作品だけではないことがわかりましたが、展示の中から坂田以外の作家を見つけるのに戸惑いました。とても似ていたからです。作品が誰かに似ているというのは失礼かもしれません。
HPの説明に「坂田の複雑な空間操作を解析すべく、本展では坂田と同世代の画家や意外な作家たちを組み合わせて比較展示します」とあり、坂田以外の作品も含め約200点が展示されています。3階に若林奮、フェルナン・レジェ、ル・コルビジュエ、ジョルジュ・モランディン、ニコラ・ド・スタール、坂本繁二郎、2階には山下菊二、リチャード・ディーベンコーン、ジャスパー・ジョーンズ。

この展覧会で一番印象に残ったのは、坂本繁二郎《モートル図》(1952年 株式会社安川電機)です。モーターを画布の真ん中に納め、印象派風にさまざまな明るい色で描いた油彩画で豪華な額に入っていました。電機会社で誇りの絵画として飾っていることを想像しました。「坂田はパリで坂本と交流があり、機械部品に関心を持つ共通性を感じる」と解説がありました。今年は坂本(1882-1969年)の没後50年の展覧会が開催されました。

また、坂田は1944年と1954年の二度に水害に遭い、多数の作品が破損し、失われましたが、破損した作品に手を加えたり、破損していない作品に破損したような部分を加えたり、何でも作品に取り込んでしまう逞しさを感じました。
展覧会タイトルの「捲土重来」の意味は、一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返すことのたとえで、歴史に埋もれてしまった画家・坂田一男を掘り起こし、水害の被害を転化させるような作品にも重ねた命名だそうです。

坂田一男:1889~1956年。第一次世界大戦後の1921年に渡仏、レジェに師事し、同時代の抽象絵画と出会い、10年以上にわたってフランスで最前衛の画家として活躍。1933年に帰国して故郷岡山で制作に励み、前衛グループ「アヴァンギャルド岡山」を主宰して後進の育成にも努めた。

【坂田一男 捲土重来(けんどちょうらい)】
東京ステーションギャラリー
2019年12月7日(土)-2020年1月26日(日)
www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201912_sakata.html

ロンドンからフランス印象派60点:コートールド美術館展

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●マネの傑作20年ぶりに来日
チラシやポスターの、エドゥアール・マネ《フォリー=ベルジェールのバー》(1882年)は約20年ぶりの来日。
現在も実在するパリのミュージックホール「フォリー・ベルジュール」の一隅をとらえ、背景は鏡に映った光景です。中央の女性はバーメイドのジュゾンをモデルにしました。金髪の1本1本が丁寧に描かれ、袖口や襟の白いレースは粗いタッチで柔らかな質感、手前のガラス器には厚みの違いも表現しています。画面左上のブランコに乗った2本の足先、左下のワインのラベルにサインがあるなど(上記のチラシ写真は左側が折り目のために見えません。バーメイドはほぼ中央に立っています)、細かく見ると発見もあります。次のフロアへの行く途中にフォリー・ベルジュールの映像があるのでお見逃しなく。

●全作品がトランプに
ルノワールの《桟敷席》、ゴーガン《ネヴァーモア》をはじめ名作の数々が来日しています。絵画ではブーダン、ピマネ、ピサロ、シスレー、シニャック、ドガ、ロートレック、スーラ、モディリアーニなど、彫刻ではロダン、ドガなど。約60点の作品が間隔をとって展示され、ゆったりと鑑賞できました。
全体は3つの章に分かれて、「読み解く」構成です。ところどころに作品の細部を解説するパネルがあって、理解を深めることができました。
1章 画家の言葉から読み解く
2章 時代背景から読み解く
3章 素材・技法から読み解く

全出展作をもうらしたトランプは絵はがきを買うよりもお得感があります。小さなトランプに作品全体を納めることができず、一部分を拡大しているのも楽しいです。ジョーカー2枚は美術館の創設者サミュエル・コートールド氏(1876~1947年)の写真です。1932年、コートールド美術館は氏の寄付を受けてロンドン大学美術研究所の展示施設として誕生しました。

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●セザンヌが10点
イギリス随一のセザンヌ・コレクションからの油彩画10点をトランプで年代順(1882~96年)に並べて見ました。このうちの9点が入口近くの1章に並んでいます。
左下のキューピッド像は、移動スペースにあるセザンヌのアトリエ映像に実物が登場します。

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フィンセント・ファン・ゴッホ《花咲く桃の木々》(1889年)

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クロード・モネ《花瓶》(1881年)

●ゴッホとモネの淡い色の花たち
ゴッホ(1853~1890年)は死の前年の作品、浮世絵が好きで日本にあこがれて2年前に南フランスのアルルに来ました。アルルの春は「日本の風景画のようだ」とシニャックへの手紙に書いています。ゴッホの風景からは穏やかさを、クロード・モネ(1840~1926年)からは、こちらに向かってきそうな花の塊にエネルギーを感じました。
この2点も入口を入ってすぐのところにあります。

【コートールド美術館展 魅惑の印象派】 http://https://courtauld.jp/
東京都美術館  2019年9月10日(火)~12月15日(日)
愛知県美術館  2020年1月3日(金)~3月15日(日)
神戸市立博物館 2020年3月28日(土)~6月21日(日)

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Author:art hummingbird
アート、本、映画を中心に
見たこと、感じたことを伝えていきます。

ハミングバードは蜂鳥のこと、
体長は約6センチ、
蜂のように羽を動かして、
空中に留まることもっできます。

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